「地図と手紙と恋のうた」 より-春

坂本真綾 「地図と手紙と恋のうた」 より-春歌詞
1.I.D.

作詞:坂本真綾
作曲:菅野よう子

感じてたことさ ずっとずっと前から
真夜中ひとり抜け出して歩きながら思う
強がることと甘えることは
結局少しも変わらない

あっちこっち行った
死んだふりもした
できるだけ違うものになろうと思ってたけど
問題なんか初めからなかった
いつかは好きに 優しい過去を

「本当の自分は他にある」なんて
こんなに自由な
こんなに確かな
僕がいるのに

好きなものを好きだって言える
それだけでとても幸せな気分になれるんだ
だから堂々としていればいいのさ
心と同じ声になるように

こんなにも深くて黒い夜に包まれながら
どこまでも歩く小さなからだ

あの空へ 始まりへ いのちへ
僕を駆り立てる 見えない大きな力

あふれだす 降り注ぐ 続いてる
うまく言えないけど はっきりとここにある

あの空へ 始まりへ いのちへ
僕を駆り立てる 見えない大きな力


2.うちゅうひこうしのうた

作詞:一倉宏
作曲:菅野よう子

ちょっと不思議な 夢見たの
私は宇宙飛行士で あなたは農夫
麦わら帽子に送られて
私は元気に飛び立つの
空の青さ 重さ 時間の果てしなさ 地球の遠さ
コンピューターのかすかな唸り…
あなたの育てた トマトの匂い

イオンのパルスは 順調よ
きょうも宇宙ラジオに あのリクエスト
アルデバランが輝いて
星座がこんなに騒ぐから
星の運河 彗星たちの渡り鳥 沙漠の影
小惑星群のヒツジたち…
あなたのTシャツ レタスの匂い

ちょっと素敵な 夢見たの
私が宇宙飛行士で あなたが農夫
陽に灼けた腕に飛び込んで
黄緑の風に包まれて
LaLaLa LaLaLa…

あなたへおみやげ 火星(マース)のかけら
なんでもないけど 宇宙のかけら


3.ループ

作詞:h's
作曲:h-wonder

ねえ この街が夕闇に染まるときは
世界のどこかで朝日がさす
君の手の中 その花が枯れるときは
小さな種を落とすだろう

踏み固められた土を道だと呼ぶのならば
目を閉じることでも愛かなあ?

この星が平らなら二人出逢えてなかった
お互いを遠ざけるように走っていた
スピードを緩めずに 今はどんなに離れても
廻る奇跡の途中にまた向かい合うのだろう

ねえ この街の夕闇が去り行く時に
この涙 連れてって

語りかけてくる文字を小説と呼ぶのなら
届かない言葉は夢かなあ?

澱みなく流れてく河に浮かべた木の葉で
海を目指して雲になって雨で降ろう
遠い君の近くで落ちた種を育てよう
違う場所で君が気付いてくれるといいんだけど

この星が絶え間なく回り続けているから
小さく開けた窓の外 景色を変え
私の愛した花 そっと芽生える季節で
廻る奇跡のその果て
また向かい合うのだろう
向かい合うのだろう

くるるまわるくるくると くるくるきみのまわりを


4.走る

作詞:岩里祐穂
作曲:菅野よう子

どうしたら二人きり
その場所へ行けるでしょう
しっかりと手をつないで
どうしたら二人きり
今すぐに行けるでしょう
咲く花も枯れない場所

大好きだからくちづけしたり
けんかもしたり抱きしめあったり
優しい空気に守られながら
愛するあなたと過ごしてるけど

どうしても二人きりその場所に行きたくて
歌でも歌いながらね
どうしても二人きりいつの日か行きたくて
永遠が住んでるという

こんなに近くにいるのになぜか
見えなくなったりすることがある
あなたをこんなに知ってるくせに時々
わからなくなったりもする

光が集まっている

あふれるような愛ある世界
言葉がなくても通じ合えるの
すべての朝がそこからはじまり
時が過ぎても終わりは来ない

I will I will catch the lovely world

探しにゆこう 二人だけのその場所を
もっと愛しあうために


5.アルカロイド

作詞:maaya sakamoto
作曲:yoko kanno

ベランダから朝日を見下ろしていた
脱力した腕を風にさらしていた
彼の髪の色を思い出していたら
うわのそらから舞い降りた
カラスが私を叱るのよ
コントロールしなさい
あなたらしくもない
恋はつかの間 気まぐれなウィンク
熱くなりすぎちゃ後悔するだけ
そうねそうだわ
その通りだけれど
忠告はもう遅かった
最後の言葉を聞き終わる前に
もう靴をはいちゃったもの
彼に会いに行くの

うねうねと続く黄色いレンガの道
彼の家まで私を導いてくれ
道草食ってあの煙草買って行ってあげよう
真っ黒な肺から吐き出した声で
愛してると言って
街中の信号が全部青になって
誰かが決めたルールなんて
何の意味もなくなってしまったの
彼の手の中消える煙草みたい
目には見えないトリックだらけ
信じられるものなんてないけれど
わかってることはただひとつだけある
この右足と左足
どちらも彼をまっすぐ目指してる
ブレーキは最初からついてないし
彼に会いに行くの
彼を求めてるの
彼を愛してるの

真っ黒な肺から愛を吐き出してよ
真っ黒な肺から愛を吐き出してよ


6.紅茶

作詞:坂本真綾
作曲:菅野よう子

恋の終わりを告げる時計台が 次の時間を待ってる
止まれない 今

地下鉄の入り口にある桜が今年も咲くから
私たちまたひとつ年をとるね
春は近付いた

永遠の印に
流星が来る夜を待って願いをかけたあの日のふたり

ずっと変わらないよと抱きしめては
何もかも手に入れたと思っていたよ
この手に残るものはたったひとつ
君は私の最初の恋人だった

自転車でどこまででも行けるような そんな気がしてた
寒い日に道ばたで飲んだ紅茶の味も覚えてる

寂しいわけじゃない
自分で選んだはずなのに
どうしようもなく泣きたくなるよ

この先の未来には何があるの
もっと辛い別れはあといくつあるの
恋の終わりを告げる時計台が 次の時間を待ってる
止まれない 今

どこへも行かないよと抱きしめては
何もかも手に入れたと思っていたよ
この手に残るものはたったひとつ
君は私の最初の恋人だった


7.若葉

作詞:坂本真綾
作曲:周水

交差点を過ぎればやがて高速が見える
街を横切るように ずっと海まで繋がる

かすれた記憶 かわいい約束
この道に降り積もる 音もなく奏でる

夜を照らしながら今も走り続けてる
若葉薫る頃に君といたあの日の続きを

新しい車で 運転もうまくなった
相変わらずいつでも渋滞ばかりしてるけど

日が暮れる前の一瞬の青さが
たまらなく愛しく 手を握った あのとき

なぜと聞けないまま 私たち おとなになる
若葉薫る頃に わけもなく おそれた未来で

追い風遠く 南まで
届け渚の その向こうまで

夜を照らしながら 今は別々の道を
若葉薫る頃に 苦しいほど焦がれた未来で

夜を照らしながら 今も走り続けてる
若葉薫る頃に君といたあの日の続きを


8.キミドリ

作詞:坂本真綾
作曲:菅野よう子

僕と同じ靴の誰かが通り過ぎてく
あの人より少し僕のは汚れてるかな
いつの間にこの街は僕を受け入れてた
どんなときに君は僕のこと思い出すの

宙に浮いたままのあきれた正義感を
ねえ君ならきっと笑ってくれるんだろ
大事なものは何ひとつなくさなかった
いつもそばに優しいキミドリ

追いかけていく 目に見えない矢印をたどって
いくつもガラクタ抱えて 僕たちは変わり続ける

ずっと昔聞いた不思議な物語は
時を越えて今も何かを照らしている
約束を果たすのは誰かのためじゃない
あの日の僕を信じているだけなんだ

空を映した水たまり
もしかしたら繋がってる 秘密の入口

夏の匂いに守られながら
帰る場所はいつも僕の中に広がってる
どんなに遠くまで来ても

耳の奥かすかに ほら聞こえる 僕らの歌
はしゃいだ記憶の跡 聞こえる 僕らの歌

もしかしたら繋がってる 秘密の入口
追いかけていく 目に見えない矢印をたどって
いくつもガラクタ抱えて 僕たちは変わり続ける


9.park amsterdam(the whole story)

作詞:troy
作曲:菅野よう子

One day, sitting in a tree
I couldn't help but notice you there in the park
You weren't like all the others
You could fit me in your pocket
and just seemed so large

But then you really tried to talk to me
We chatted all about your mom and everything
And if somebody pointed out the fact you have no wings...
Wouldn't mean a thing

And like a dream we saw the world together
“Goodbye”to differences
“Hello”to each other
Harmony
Unity
Day and night
You and me
and paradise
Met the queen of hearts
while out dancing on the lake
And she asked us to a party
“You can bring some friends
but don't be late”
Climbed aboard a bus
and it drove us to the castle
But we didn't have to pay
Cause the driver was the jester's brother
Sadly sighed the King
Cause somebody took his cake
So we gave him some of ours
And he smiled so wide
He ate his plate
He asked you to sing
And I won't forget the faces
Or that awful melody
You and jester singing out of key
Not a better time
could be had for all the moment
The King beamed, Allow me please”
“Let my balloon take you across the ocean”
(You and me across the ocean,
in his balloon, you and me in harmony)

Didn't try to put me in a cage of your convenience
like some others have
Instead you took me to your favorite garden in Manhattan
and we had a laugh

Along the way I fell in love with you
Don't think that I could ever get enough of you
And if somebody pointed out the fact that you can't sing...
Wouldn't mean a thing


10.夕凪LOOP

作詞:坂本真綾
作曲:中塚武

見渡す限り360度の 遥かな地平
近づいたのか 遠のいたのか まだわからない
終りない 揺るぎない 貫くような広がりに為すすべもなく
響き合うものの在り方が それでも知りたくて

どれだけ どこまで 私のままで行けるのだろう
これから ここから 残されてる時間は無限

呼吸の音がやけに耳につくよ 静かな地平
早くおいでと手を振った君の かすかなシルエット
ほてった首筋に からみつく苛立ちにうずくまるとき
なぜか見たこともないような 景色を思い出す

教えて 照らして あの灯台に続く道を
呼んでる 聞こえる 私を待つ答えは、無限

ぼやけて見えない 影のような君のこと追いかけながら
だけど知ってるその声は 誰かによく似てる

どれだけ どこまで 私のままで行けるのだろう
教えて 照らして あの灯台に続く道を
呼んでる 聞こえる 見えなくなった君の声が
これから ここから 私たちにあるのはただ、無限


11.おきてがみ

作詞:坂本真綾
作曲:菅野よう子

3月16日 午前5時30分

私は今日、この町を出ていきます。
借りてたままの本は机の上。
オレンジのニットは妹に。
サカナのエサは1日2回です。

ひとりで勝手に決めてごめんなさい
だけど昨日でも明日でもなくて
今日がその時だった

大好きな人に囲まれて愛されてきた
かけがえのない ふたつとないこの町を
私は今日出ていきます。

教会の鐘が鳴る前に もう行かなくちゃ
みんな元気で。

3月16日 サウスウィッシュボーン3番地